2009年4月16日木曜日

童話のような

やりとりの面白さって「罪とか罰とか」

ケラの監督作。どのくらいアングルとかの決め方まで

関わっているのか分からないけれど、

ホンは面白いに違いないと思うシーンは結構あって

どこ見てもいい舞台ならもっとゆるく笑いになったのに・・・

と映像になるときのやりとりを表現することの難しさを思う。

もうカット割った時点でなにもかもが分かっちゃうから

そこでこんなこと言っちゃう?

この状況で、そんなことする?

的な意外な展開というような部分がばれていっちゃう惜しさ。

見ないと気づかないんだよなあ、客観的な部分って。

あとはシチュエーションが変わっているのに

その変なセットが作りきれていないのは切ない。

なら、普通のシーンでやっても十分面白かったと思うのに

不思議な署長室みたいなのとか結構悲しい追いつかなさが

あらわになっていて、つらめだった。

成海璃子はちゃんとしてるなあ、コメディもできそうで、

もっともっとはつらつとしてくるととたんにいいと思う。

まだまだしっとりタッチで収まっているので。

2009年4月14日火曜日

もてる集客「ルズバンズ/うそつき」@王子小劇場

もう随分、東大系の駒場小空間から

足が遠ざかっているんだけど、たぶんこのへんが

ぎりぎり知ってる「ひょっとこ乱舞」のスピンオフもの。

小人数でおしゃべりするお芝居。

人間性が薄いのかなあ、なんか心にこない。

いいお話なんだけどね、いろんな意味でよく出来てる。

それぞれの生き様を知るわけじゃないけど

やっぱり人の心に何かを突き刺すためには

かなりの荒い人生が必要なんじゃないかとこのごろ思う。

この人いいなあと思うと、変な意味でロクな生き方をしていない。

変な意味じゃなくてではなく、変な意味で。

頭がいい生き方しちゃうと、もう、ダメなんだなあ。

心にひっかからない。傷が残らない。

異常な数のモノを見ると、もう何もかもがどこかで見た既視感があって

あとはそこから、なにが突飛なものなのかをあぶり出す感じで

切ないけれど、もうそこは人間力の勝負で、

タレント芝居に客が入るのも、なんとなく欠けた人が

当たり前のように出てくる保険なんだと最近思う。

別に有名人みたいっていうだけでもないよなあと。

あとは、客席がもてない。これは永遠のテーマだなあ。

もてる客席にするには、何が必要なんだろう?

デートにあれでは誘えない。なんかセンス悪いみたいになっちゃう。

難しい。

2009年4月12日日曜日

上野公園

花見は過ぎて

2009年4月11日土曜日

最後はひとり「マイ・グランドマザーズ/やなぎみわ」@東京都写真美術館

若い女性が自分の50年後をイメージしたものを完全再現。

まあ、老人コスプレなんで、最初は結構くだらなくて楽しめたんだけど

ふと「みんなひとりだ」と気づいた時点でもう苦しい。

切なさで。そうなのだ、最後はひとりになることは誰も同じなのだ。

そして、不思議なほどにその傍らには男がいない。

看取っているところも、看取られているところもない。

ポスターになっているバイク乗りのばあちゃんの隣には

若いやもめがいるけれど、それ以外は本当にびっくりするくらい

自分の足だけで立って、世界と向き合っている。

これは切なすぎる覚悟だなあとしんしんと思ってしまった。

なんか人間関係の豊かさは、50年後にはみえないの、みんな。

さみしい、あまりにもさみしい。

好きだったのは、養子をもらまくる老女の話。

次の養子を引き取りにいくときに、それまでの養子たち全員を連れて、

新しい養子のいる土地まで旅を繰り返すんだって。

なんか、ロマンチックを感じた。

そうやっていとおしさを積んでいく感じ。

あとは気になったのは、今までつきあった男全員に

ありがとうの手紙を書き、その返信を壁一面に貼り、

それを読むことで余生を過ごしている女。

その行為そのものよりも確実に返事を出してしまう男子の悲しさに

ひそかに心打たれて、情けないけどリアルって思った。

つばささんの恋人からお手紙が届きました。1年目の手紙

今日で付き合って1年が経ったんだよね。あっという間だったなぁ…。
ということで、今日ぐらいは自分の気持ちを
しっかり伝えようかなと思います。
何言われるんだって、ビクビクしてない?(笑)

さて、何から書こうかな。
あー、前から思ってたんだけどさ、
つばさの部屋にある釘バットって何に使うの?(笑)
ってわざわざ記念日に書くようなことじゃないか。この話はナシ(笑)。

この前、喧嘩したばかりだよね。つばさの元カノのことで。
「隠し事はやめよう」
「元カノや元カレと会ってもいいけど、
ちゃんとそのことを言ってからにしよう」とか
最初に決め事をつくったのに、つばさっていちいち
「今日は友達と遊ぶ」とか嘘ついて元カノと会うんだもの。
そんなの何かやましいことでもあるのかとか不安に思うよ、誰でもさ。

つばさってさ、いつも明るくてうるさくて、
そういうところに救われてる部分もあるけど、
不機嫌になると黙るし手をつけられないよね。
最近は、不機嫌なつばさしか引き出せていない気がする。
私のせいでもあると思うんだけど。
もしかしたら、結局のところ、
つばさは飽きたのかなって思う。
元カノともそうやって別れたんだよね?
いろいろと別れた原因とかを説明してくれたけど、
きっと「飽きた」のが本当なんだろうなって思った。

私はもっと大切にされたいんだ。一年前のように。
あのころはつばさとお互いに気持ちを伝え合えてたと思うけど、
今はよく分からない。
つばさは別れたいのかなとも思う。それは今とても不安なことなんだ。

なんか、つい悪いことばかり頭に浮かぶや…。
もっと前向きなこと書くね。

ほんとはね、つばさは私にとって一番嫌いなタイプだったんだ。
うるさくて馴れ馴れしくて、いかにも不誠実そうで(笑)。
でも私みたいな奥手なタイプには、つばさみたいな人でもないと、
一生付き合えなかったかもしれない。
だから、つばさには感謝してるんだよ。

つばさが言ってくれた
「失恋を恐れるより、失恋したときに苦しむような、一生懸命な恋愛をしよう」
ってセリフが今も心に突き刺さっているから、
私はこれからもつばさを好きなままでいられそうです。
つばさもこの気持ちを覚えていてくれたら嬉しいな。

これからも決して平坦ではないと思うけど、
この一年間のように、お互いを信じて乗り越えていこうね。
それと女子高生が階段にいるとき、さりげなく見上げるのはやめてね(笑)。

ではでは、これからも末永くよろしくお願いします。
つばさがいてくれてよかった。ありがとう。

P.S.私のお母さんにまで下ネタ言うのはやめてください。

2009年4月10日金曜日

写真が日本に入ってきた!「夜明け前」@東京都写真美術館

幕末から明治初期、まさに写真そのものが

日本に入ってきた時代に撮影されたものを集めた展示。

当時の写真は最先端技術で、写真館のそれぞれがプライドを

持って競い合っている様が、台紙のデザインなんかに見てとれる。

この台紙のデザインがびっくりするくらいフォントもデザインも

凝っていて、本当にほれぼれする。

写真技師たちのハイカラな様子が、細部からにじみ出る良さ。

あと面白かったのは、日本の観光地を撮りまくった名所シリーズ。

明治くらいのを見ると、今でも変わらない景色なのに、

いくらか山深い。そうだ、日本にはもっと木があり、森を抱えていた。

その中に、真っ赤だったり、金だったりの建物がすっと現れてくる

神聖さだったり、神々しさだったりがあったはずで、

そんな感覚を失いつつあるのは、もったいないなあと感じた。

さらに、地震現場をニュース的に撮影したものもあったんだけど、

そのつぶれかたは今も昔も変わらず、ほんとぺちゃんこ。

人間の力なんて、そんなもんだなあと思うほどに何も残らない。

あとは内田九一が撮影した明治天皇の肖像画のシリーズが

またよかった。なんか国を背負う気合いが思い切り写真に出てて、

時代を感じた。カリスマ感あったなあ、なにやら。