2009年6月19日金曜日

ぼんやりと光る「project N 阿部岳史」@東京オペラシティアートギャラリー

東京オペラシティアートギャラリーの若手紹介プロジェクトは

意外と外さない。というか趣味が合うらしい。

結構いいなあ、この人。欲しいなあと思うことが多くて、

高木紗恵子さんとかもここでやっている。

たぶん結構自然光が入って明るい通路みたいな空間なので

自分自身が好きな色が出やすいんだと思う。

明るくてぱっとして、それでいてべたべたしない、

さらっとぱきっとした、気持ちを押し出す色たち。

今回の阿部さんは、単色の小さなブロックをたくさん

配置して、離れてみるととあるぼんやりした景色が

浮かび上がってくるという色彩分割みたいな考え方を

現代版でやっている人。(だと思う)

まあ、この人の今まで作ってきたものを全部見たわけでは

ないけれども、ほどよい今の距離感だなあと思って

面白かった。

思い出せないわけでもないけれど、

はっきりと思い出せるわけでもない、

そんな大切な時間とか仲間とかの瞬間が頭の中であいまいに

積み上げられていく。で、暗く沈まない。

ぼんやりはしているものの、間違いなくそのものとして光る。

思い出と呼ばれるものの、そのよさ。

見えないから暗くなるのではなく、ちょっとした瞬間を

つないでいくだけでも結構明るい空間が光っている。

人生は誰にとっても捨てたもんじゃないと思わせてくれる

毎日のワンシーンから抽出した色たち。

時間はいつも光っていて、何かの景色をぼんやりと

とどめながら、あのシーンにもかのシーンにも見える

リアルな思い出を違った形で体感できる絵だった。

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