ひとつでもいいから、芸術というものを
残したいと、ひたすら絵筆を取り続けたらしい。
横山大観という人。
もちろん、ものすごい政治力もあった人だから
きれいごとばかりでなく、ばっちいこともたくさんやって
芸術の世界で一流となり得たことは
間違いないのだけれど、
なんだろう?こうやって集まったのを見ると
本当に必死になってあがいているのが分かって
ちょっと胸が苦しくなる。
もう十分に地位を確立したであろう時代に
まるで見当違い?とも思える画風のモノを
がつんと描いてみたり、信じられない大作を
精根尽きはてる程の設計図と筆力で描き切ってみたり。
見ただけの感想で言えば、
なんともデザインな「群青富士」。
長い長い一巻にこの世に流れる
気を全部閉じ込めようとした「生々流転」。
日本の景色の魅力を瞬間密封「四時山水」。
そして、究極にとことんまで売れること
人気なものを考えたコンシューマー商品「海山十題」。
やっぱり、何はともあれ「海山十題」が
僕にとっては大観だった。
登録:
コメント (Atom)