知らなかったんだけど、こんな人。
ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)は、
生前にヨーロッパで高い評価を得た、
デンマークを代表する作家の一人です。
ハンマースホイの作品は17世紀オランダ絵画の強い影響を受け、
フェルメールを思わせる静謐な室内表現を特徴としています。
まさかの水戸まで行ってポカンの
ジュリアン・オピー終了で脱力と腹立たしさをおさめるには
とってもよい絵だった。静かで曇天で、がちゃがちゃしないで。
どこかピントがきてないようで、でも異常にリアルで、
そこに新しさを感じることもないんだけど、なんだろうと
思ったら、最近の写真のあれこれと近いのだと思った。
限りなく狭い狭いプライベートな部屋をひたすら描き続ける感じとか
そこにたたずむ奥さんの後ろ姿ばかり、しっかりと構えない風景を
ガッチリ描く感じとか(でも、全部実際は構成されているんだけど)。
写真見て描いてたっていう説もあるらしいんだけど、
あとからパンフ読んで、そうだよなあと思った。
押し付けるでなく、空気を撮る感じは最近のアート写真の
ひとつの流れでもあって、誰だこれは?と探って、感じで近いのは
川内倫子だった。あの微妙な静かだった。
落ち着くわけだ。
国立西洋美術館って、しっかり入ったの、久しぶりだけど、
コルビジェのいいように作ったのか、使いにくいけど、
かっこのいい空間だったのねえ。と常設展をのぞいて思った。
あと、メンテナンス大変そう。
16世紀の宗教画の本気っぷりに、いまさらながら打たれる。
あれは執念とか、その類いの金と時間のかかり方だ。
なんか、今回は行って本当に得した。
2008年10月14日火曜日
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