ギャルソンにある蛍光灯で出来たシャンデリアとかで
ちょこっと知ってただけなんだけど、固めていくつか
作品を見ることができて、はじめて概観した。
写真にしても、ペイントにしても、まあとにかく体温がない。
これは、喜んでいるのか?病んでいるのか?泣いているのか?
感情がまったく透けてみえない。不思議なもので。
だからかもしれないが、ちょっとやそっとのことでは
ぐらつかないぞというクールさにもつながる気がする。
今までかっこいいと思ったことなかったんだけど、
はじめてシャンデリアは欲しいと思ってしまった。
ただ、美しいと気持ちが落ち着くものはなく、
やっぱり現代のこの居心地の悪さを肌感覚に訴えて
再現すらしていこうという意味で、
すごくうまいものなのだろうと思う。
何一つ、気持ちが落ち着くものがないっていうのは
素晴らしく骨が折れることで、
しかも美しいという縛りがあったら
たぶん落としどころは、どうしようもないほど
難しいに違いなくて、ご飯のたべるのは大変だろう。
生きるためには仕事にならないといけない。
忘れられない。忘れない。
2009年6月14日日曜日
時代とビビッドに生きる「マティスの時代」@ブリヂストン美術館
決してひとりで生きているわけではなく
確実に世の中の流れの中で生きていることを
いち早く感じて、自分の主義やスタイルを貪欲に
変えていける強さこそが「大成」するということだろうと思う。
唯我独尊なんか、いらない。
多くの人が進む方向にしっかりと見つつ、寄せていける。
現在のアーティストには、そんな商売っ気も必要なんだろう。
マティスとフォーヴィズムの出現
フォーヴの仲間たち
親密なあるいは曖昧な空間
色とかたちの純粋化
そんな流れで展示は展開。あまりしっかりしたマティスの絵はなく
あくまでも「マティスの時代」という看板に偽りない展示。
並べてみると、ズラリと時代を越えた画家たちが。
最近、妙にルオーが大好き。世の中は、むしろ変えたいのだろう。
特に、ルオーのエルサレムとかのゴツゴツした中に色がマーブルに
眠る感じにたまらない深さを感じる。
常設展では、
安井會太郎の超モダンなデザイン画がよかった。
ちいさなサイズが壁面に並んでいく。そのリズムに打たれた。
確実に世の中の流れの中で生きていることを
いち早く感じて、自分の主義やスタイルを貪欲に
変えていける強さこそが「大成」するということだろうと思う。
唯我独尊なんか、いらない。
多くの人が進む方向にしっかりと見つつ、寄せていける。
現在のアーティストには、そんな商売っ気も必要なんだろう。
マティスとフォーヴィズムの出現
フォーヴの仲間たち
親密なあるいは曖昧な空間
色とかたちの純粋化
そんな流れで展示は展開。あまりしっかりしたマティスの絵はなく
あくまでも「マティスの時代」という看板に偽りない展示。
並べてみると、ズラリと時代を越えた画家たちが。
最近、妙にルオーが大好き。世の中は、むしろ変えたいのだろう。
特に、ルオーのエルサレムとかのゴツゴツした中に色がマーブルに
眠る感じにたまらない深さを感じる。
常設展では、
安井會太郎の超モダンなデザイン画がよかった。
ちいさなサイズが壁面に並んでいく。そのリズムに打たれた。
有名になる前「ネオテニー・ジャパン-高橋コレクション」@上野の森美術館
世の中よりも先に見つけていたよ!とか
一緒に成長してきたよ!とか言える誇らしさに
あふれた美術展だった。育ててきたぞという自負。
ネオテニーというテーマを見つけ出して日本のアートの
位置づけを見つけ出す姿勢はすごいなあと思った。
打ち出しは、どんなことにも大事だ。
ウソでも、そういうことでやっていますと言い切った瞬間に
不思議と自分自身のスタンスもガシッと固まったりする。
そんな不思議な経験はよくある。
だから、なぜ自分の手元にこんなものが集まってくるのかを
きちんと分析して、意味づけをすることは「生きる」ことに
つながると思うし、そんなコレクターになれたら
本当に楽しくて嬉しいに違いないだろうなあと思う。
キレイすぎて、ココロ打たれるものが少なかったのは
残念だったんだけど、そういう志を感じる気持ちよさで
入った感じだった。
青山さんの刺繍絵が圧倒的に好きだった。
あとは池田光弘さんの凄まじい細密画。崩れんばかりの世界の
積み重ねにひたすらに見ていたくなった。
佐伯洋江さんもお気に入り。今回は、自分の好みをしっかり確認する会。
一緒に成長してきたよ!とか言える誇らしさに
あふれた美術展だった。育ててきたぞという自負。
ネオテニーというテーマを見つけ出して日本のアートの
位置づけを見つけ出す姿勢はすごいなあと思った。
打ち出しは、どんなことにも大事だ。
ウソでも、そういうことでやっていますと言い切った瞬間に
不思議と自分自身のスタンスもガシッと固まったりする。
そんな不思議な経験はよくある。
だから、なぜ自分の手元にこんなものが集まってくるのかを
きちんと分析して、意味づけをすることは「生きる」ことに
つながると思うし、そんなコレクターになれたら
本当に楽しくて嬉しいに違いないだろうなあと思う。
キレイすぎて、ココロ打たれるものが少なかったのは
残念だったんだけど、そういう志を感じる気持ちよさで
入った感じだった。
青山さんの刺繍絵が圧倒的に好きだった。
あとは池田光弘さんの凄まじい細密画。崩れんばかりの世界の
積み重ねにひたすらに見ていたくなった。
佐伯洋江さんもお気に入り。今回は、自分の好みをしっかり確認する会。
せっかく、その空間にいるのに「6+アントワープ・ファッション展」@東京オペラシティアートギャラリー
ベルギーが戦略的にファッション業界の中心に
なろうとして、その目論見どおり有望な若手たちが
次々に生まれる様はエキサイティング。本当に。
日本も国を挙げて、何に取り組んでいるのか分かるほうが
数多くの人が幸せになれる気がする。
どっちに向かうのかをしっかりと見据えることの大事さ。
というコンセプトには惹かれたのに。
足運んだのに、トルソーとDVDだけって、どうなの?
ファッションショー見に行ったほうが、ずっとぐっと来る。
3Dで展開されているショーがある以上、
美術館でやることの意味をもっともっと考えて欲しい。
そういう意味では美術館だって、メディアのひとつなわけで
そこに来る人たちが何を望んで、そこでしか見れないものを
見に来ているのかをしっかりと感じてほしかった。
学生の課題で面白いのは、一年目はスカート&ドレスで実験的な服、
二年目は歴史衣装を、三年目は民族衣装を、四年目は自由という構成。
歴史と民族をちゃんとやることは、意外とどのジャンルをやるのでも
役立つ考え方だろうなあとしんと思った。
ショーのDVDをどさどさ見せられても、テレビを見に来ているわけじゃない。
身体がそこにいる、空間を感じに行っているのに。
なろうとして、その目論見どおり有望な若手たちが
次々に生まれる様はエキサイティング。本当に。
日本も国を挙げて、何に取り組んでいるのか分かるほうが
数多くの人が幸せになれる気がする。
どっちに向かうのかをしっかりと見据えることの大事さ。
というコンセプトには惹かれたのに。
足運んだのに、トルソーとDVDだけって、どうなの?
ファッションショー見に行ったほうが、ずっとぐっと来る。
3Dで展開されているショーがある以上、
美術館でやることの意味をもっともっと考えて欲しい。
そういう意味では美術館だって、メディアのひとつなわけで
そこに来る人たちが何を望んで、そこでしか見れないものを
見に来ているのかをしっかりと感じてほしかった。
学生の課題で面白いのは、一年目はスカート&ドレスで実験的な服、
二年目は歴史衣装を、三年目は民族衣装を、四年目は自由という構成。
歴史と民族をちゃんとやることは、意外とどのジャンルをやるのでも
役立つ考え方だろうなあとしんと思った。
ショーのDVDをどさどさ見せられても、テレビを見に来ているわけじゃない。
身体がそこにいる、空間を感じに行っているのに。
設定がすべて「パラドックス13/東野圭吾」
なんか宇宙規模のすごいことが起こるんだけど
結局、最後まで宇宙規模である意味があまりない。
とにかく人間がいなくなった東京をさまようんだけど
意外と予想外のこととか起こらないものだなあと
淡々と読み進めてしまった。
ウソみたいに谷あり山ありの難所になる都心とか
洪水が起こったときに湖のような
池が行く手をはばんだりとか
人間の力で塗り固められた世界が
すごいしっぺ返しを食らうんだけど、まあ予想の範囲内。
聞いたことあることとか見た事あることとか
どこかで聞いたことのあるシミュレーションの中を
動く人間の想いとか業とかが読めるといいなあと
思っていたんだけど、そうもならず。
東野圭吾もののドンデン返しは、ここでそれいる?
みたいなことが割りと多いだけど、今回も再び。
だからこそ、この人が描く気持ちみたいなものの
ある意味のピュアさとかが好きなんだけど、
ハイパーSFすぎて、人間くささがどんどん減ってしまったのが
残念な感じだった。連載って毎回ヒット打つの難しいのね。
結局、最後まで宇宙規模である意味があまりない。
とにかく人間がいなくなった東京をさまようんだけど
意外と予想外のこととか起こらないものだなあと
淡々と読み進めてしまった。
ウソみたいに谷あり山ありの難所になる都心とか
洪水が起こったときに湖のような
池が行く手をはばんだりとか
人間の力で塗り固められた世界が
すごいしっぺ返しを食らうんだけど、まあ予想の範囲内。
聞いたことあることとか見た事あることとか
どこかで聞いたことのあるシミュレーションの中を
動く人間の想いとか業とかが読めるといいなあと
思っていたんだけど、そうもならず。
東野圭吾もののドンデン返しは、ここでそれいる?
みたいなことが割りと多いだけど、今回も再び。
だからこそ、この人が描く気持ちみたいなものの
ある意味のピュアさとかが好きなんだけど、
ハイパーSFすぎて、人間くささがどんどん減ってしまったのが
残念な感じだった。連載って毎回ヒット打つの難しいのね。
知識が結びつく「天使と悪魔」
誰もが憧れはするだろうけど
体系的な知識というやつが
なかなか身につかないわたくし。
歴史の流れの中で、街にちりばめられた
様々なヒントを駆使して犯罪をおいかける
ハーバード大教授なんて、ちょっと憧れるわ。
江戸時代の建物とかも本当は似た感じの
迷信にも近い長い歴史の中で信じられている
いい方位とか神さまのあり方とかが活かされている
らしいんだけど、まるで知らない。
街道の作り方とか徳川家の寺の置き方とかは
全部意味があるらしい。(あくまで“らしい”の悲しみ)
すごいテンポでイタリアの街に刻まれた
歴史遺物の意味とかパズルの一致を次々に
発見していき進んでいく、テンポとロケーション。
バチカンの教皇選びが題材なんだけど、
本当に観光以上にすごい場所にぐいぐい入ってて
ロケーションの力強さだけでも相当目が離せない。
ダビンチ・コードに比べると、ほどよい謎加減だったので
割と楽しめた。
体系的な知識というやつが
なかなか身につかないわたくし。
歴史の流れの中で、街にちりばめられた
様々なヒントを駆使して犯罪をおいかける
ハーバード大教授なんて、ちょっと憧れるわ。
江戸時代の建物とかも本当は似た感じの
迷信にも近い長い歴史の中で信じられている
いい方位とか神さまのあり方とかが活かされている
らしいんだけど、まるで知らない。
街道の作り方とか徳川家の寺の置き方とかは
全部意味があるらしい。(あくまで“らしい”の悲しみ)
すごいテンポでイタリアの街に刻まれた
歴史遺物の意味とかパズルの一致を次々に
発見していき進んでいく、テンポとロケーション。
バチカンの教皇選びが題材なんだけど、
本当に観光以上にすごい場所にぐいぐい入ってて
ロケーションの力強さだけでも相当目が離せない。
ダビンチ・コードに比べると、ほどよい謎加減だったので
割と楽しめた。
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