どんな人が何のために読むのかは謎だし、ビジネス書には入らないと
思うのだけれど、なぜかビジネス書に「力」ものの一環として並ぶ。
ノンフィクションとして実名で外交舞台の様々を描いていて
その時々の人となりとか鋭さ、バランスなどが分かり面白い。
切れすぎてもダメになるし、愚鈍だから生き残るという不思議。
まあ、佐藤優側の目線だけで出来ている本なので、
ロシアスクール万歳、アメリカスクールくたばれ、みたいな気配はあって
そこはフェアではないけれど、信念があっていいとも思う。
何よりもドミノのように、ひとつの外交戦略が世界中に影響を及ぼし、
波紋のごとくに、うねりを生んでいく様は圧巻。
そして、国と国との間柄は、今でも圧倒的に個人のポテンシャルを
握っているということにいまさらながらに驚き、うらやましくも思う。
あとは、イスラエルという国の、政治的なあり方が非常に不安定かつ
利用されやすくしやすい、独特な形にグッときています。
イスラエルって難しい政治的な問題なんかと言いましたけど
実際は、そこひとつの思惑もあるから貫ける態度があるのだと思います。
しっかり、イスラエルのこととか追い込んで知っておきたいなあ。
政治家と官僚の、現実とドロドロと向き合いながらも
圧倒的に理想主義者的なドロドロもあるところがリアルだった。
必ずしも、勝ち負けだけでなく、カブトムシとクワガタについて
意外なことを知った。
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