2009年2月4日水曜日

消えていく時間「シセイドウアートエッグ/宮永愛子展」@資生堂ギャラリー

こんな個展。

宮永愛子は、衣服や靴などの日用品をナフタリンでかたどり、
次第に昇華し形を失っていく様子を見せる作品や、
糸に川や海から抽出した塩の結晶を育てた作品など、
時間の経過をイメージさせながら、儚くうつろうかたちを持つがゆえに、
鑑賞者の記憶へと深く刻み込まれていく作品を制作しています。
本展では、かつて銀座周辺に50以上も存在していたといわれる
井戸と湧水に着目したインスタレーション作品を発表します。
地下にあるギャラリー会場内に、
いくつもの水脈をつくり出し、そこに小さな島々を浮かべ、
それらを「地上に向かって放つ」ことにより、
銀座の持つ歴史と記憶を呼び起こします。

写真見た時はもっとグッとくると思って

期待してたんだけど、いまいちだった。

消えていく時間を、リアルに感じたいんだけど

ひとつひとつのモノが小さすぎたのか?

すれて小さく欠けていく様がもうひとつ迫ってこない。

あとは、水脈っていうのも期待したんだけど

パイプが天井から降りているだけで

そこに水の気配は感じないし、水脈のリアルさもない。

やはり、何かしらのモノを支えるリアルは

どうしても欲しくなる。それがないなあと。

リアルな遺跡の、風化の様を越えていく

時間の流れをアートの中に見たかったなあと思い

贅沢な望みをしていたことを反省した。

ナフタレンが昇華して、アクリルにこびりつく

キラキラした結晶は非常にキレイだったんだけど

そこは、人の手を離れた自然だった。

うまく自然を本当に利用できて、アートに引き込む技。

それが必要だ。