こんな個展。
宮永愛子は、衣服や靴などの日用品をナフタリンでかたどり、
次第に昇華し形を失っていく様子を見せる作品や、
糸に川や海から抽出した塩の結晶を育てた作品など、
時間の経過をイメージさせながら、儚くうつろうかたちを持つがゆえに、
鑑賞者の記憶へと深く刻み込まれていく作品を制作しています。
本展では、かつて銀座周辺に50以上も存在していたといわれる
井戸と湧水に着目したインスタレーション作品を発表します。
地下にあるギャラリー会場内に、
いくつもの水脈をつくり出し、そこに小さな島々を浮かべ、
それらを「地上に向かって放つ」ことにより、
銀座の持つ歴史と記憶を呼び起こします。
写真見た時はもっとグッとくると思って
期待してたんだけど、いまいちだった。
消えていく時間を、リアルに感じたいんだけど
ひとつひとつのモノが小さすぎたのか?
すれて小さく欠けていく様がもうひとつ迫ってこない。
あとは、水脈っていうのも期待したんだけど
パイプが天井から降りているだけで
そこに水の気配は感じないし、水脈のリアルさもない。
やはり、何かしらのモノを支えるリアルは
どうしても欲しくなる。それがないなあと。
リアルな遺跡の、風化の様を越えていく
時間の流れをアートの中に見たかったなあと思い
贅沢な望みをしていたことを反省した。
ナフタレンが昇華して、アクリルにこびりつく
キラキラした結晶は非常にキレイだったんだけど
そこは、人の手を離れた自然だった。
うまく自然を本当に利用できて、アートに引き込む技。
それが必要だ。
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