この人の絵には
ものすごい数の渦巻くナイフが
モチーフに向かって、突き刺さっていくのが
よく見られるんだけど、いつも気になるのは、
そのどちらにも向かわないナイフたちの存在。
なんだろう、勢いのなくなってフワッとした
中間に漂う感じであるナイフが妙にリアルで、
刺さらんと動き出す準備の段階のようで
嫌な予感が肌にびりびりくる感じがしてしまう。
表題のインスタレーションは
鏡のキラキラがきれい。
光に反射する鏡を見つけた時の人間の喜びって
もうたまらないものだったのだろうなあと
改めて感じてしまった。
キラキラしたのが、好きになって久しいが、
なにせ、光るということは、人間にとって、
どうしようなく魅力的に違いないと思うのだ。
オオカミのような像が、お尻を向けて
どこかに行こうとしている気配が、
とってもよかった。
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