2009年3月4日水曜日

中年の諦めない悲哀「少年メリケンサック」

宮崎あおいは、まあ何やってもかわいいんだけど

さすがに心動くところはなく、常に悪ふざけ。

まあ、悪ぶる女子もカワイイんだけど、そこまで。

やはり、大人計画の遺伝子はなかなか受け継がれることもない。

あの世界感をポップとともにお届けできる役者陣って

ある意味すさまじい選民機能だなあと思う。

何よりも思ったのは、いつまでも夢追ってても

本人たちとは関係なく残酷に時間は流れてることの切ない中年。

パンクバンド3人のどうしようもない力の入り込みと

空回りっぷりと夢なんか叶うわけないというリアルと。

そのなかで、少しだけ道がひらけるけど

それはエンターテイメントとしてははるかに飛距離が足りない幸せで

そこでよしとしようよとはっきりと現実を思うクドカンの

ふわふわしない根っこの強さとか非情さを感じた。

まあ、話としての面白さとかよりは瞬発力をただただ楽しむ

ショートムービーなので体調よくないと連戦連敗。

笑わないとセンスないもの、みたいな変な空気がよくなくて

終わった後のまわりの最初に何いうかみたいなせめぎあいが

気持ちの悪い感じだった。