2008年5月21日水曜日

深い緑と深い白、で鮮やかな青「東山魁夷展」

東山魁夷の画で、好きな色。

で、日本画の、日本人のデザイン性にうなる。眠ってるその才能。

とにかく目を引くこともないんだけど

嫌いな人もそんなにいないのだろうなあといつも思う

東山魁夷。生誕100年だそうで、東京国立近代美術館にて。

べらぼうに混んでいる。おばちゃんが容赦ない動きを見せる。

で、文句いってる。あの種族は本当にもうダメだ。

まとめて、どばっと見ることで、感じることは多いのだけれど

この人は本当に宗教画の人みたいで、なんとも心が澄む。

できるだけ、我を沈めていくところに、きらっと輝くものが出てくる。

そんな気がした。

画家の人たちの執念は本当に感心する。

何度も何度も同じモチーフに戻ることで、何かをつかむことが多いけれど

今のこの時代の中で、自分が気づかずに追っているモチーフって

あるんだろうかと考えてみる。なかなか難しい。

でも、そういうのも大事な時期に来ている気もする。

何をもって、何を作り、何をどこまで突き詰めるのか?

あとは、ふすま絵の壮大な計画性。10年かけて世界を写し取る。

その精神の置き所に、打たれる。いつみても、あの唐招提寺のふすま絵は

いくらか凄いし、信じる力の行き先を見せてくれる。

あとは、やっぱりいろんな世界を見ることは本当に大事だ。何事も。

深さが変わる。仕事の。

「残照」
「冬華」
「濤声」
「揚州薫風」