2008年11月15日土曜日

久々の人垣鑑賞「大琳派展」@東京国立美術館

会期末。おそらくとは思ったが、どうにも人が晴れない。

しかも、オールドエイジもの(対象とか集まってる人が)なので

まるで会場はノールール。

割り込み、体当たり、グイ押し、おしゃべり、

なんでもありの、団体行動派が大挙しているという

かなりなジャパン。

もともと琳派好きなはずなんだけど、まとめて見るといまいち。

なんか麻痺してくる感じと、やっぱりひとつひとつに

魂こめるぞっていう感じよりは、我が家にもひとつアートを的な、

いかに高品質な美を各上流家庭に売りさばくかという

戦略が前面に出てくるんだなあ。

意外なことに気がついた。

まさにエクスクルーシヴラインだったのだ。

だから、継承とかの目線で見たときに、

今までちっとも好きじゃなかった酒井抱一が妙に気に入って、

ココロにひっかかった。

デザインを起こして、残していった

琳派デザイン全集ともいうべき「光琳百図」とか

抱一の興奮が伝わってくるし、すげえすげえと興奮しつつも

そのよさを時代にあわせてクリアにしていく過程で

生まれる試行錯誤とかも面白くて、ニヤニヤできた。

風雲雷神図が宗達、光琳、抱一、其一、

揃い踏みというのがひとつのウリ。

やはり、その華やかさはハンパなく、

琳派をPRするにはよく出来たお題だなあと思った。

なんかよくディズニーコラボとかが出回るのと似てる。

あと琳派の茶碗と着物は、なにはともあれココロに残る。

個人的な教養のなさが嘆かれるのは、当たり前のことのように出てくる

古今和歌集とか新古今和歌集、源氏物語の一遍一遍がまるで基礎なく、

どんなバックグラウンドでそのテーマがめでられているのかが分からず。

たぶん分かったら、あと数倍楽しめた。

教養人はそのへん大好きだったよう。

黒楽茶碗 銘 雨雲 (光悦)
赤楽茶碗 銘 峯雲 (光悦)
三十六歌仙図屏風(光琳)
竹梅図屏風(光琳)
小西家蒔絵下絵類
色絵吉野山図透彫反鉢(乾山)
月に秋草図屏風(抱一)
四季花鳥図鑑(抱一)
波図屏風(抱一)
小袖 白光地梅樹下草模様(抱一)
曼梅擬目白蒔絵軸盆