2008年12月11日木曜日

るつぼと勢い「チャロー!インディア」@森美術館

行き先の見えていない国のメンタルの強さって

すごくアートに出てくるなあ。なんか沸騰する力が。

中国アートがのしてくる瞬間とかも感じたけど

問題の現れ方とか対立の真剣さとか喜びの大きさとか

いちいち振り幅が大きくて、ピュアなんだと思う。

モノになったときの欲求がシンプルでつかみやすいから

美術史の壮大な俯瞰図に置いていく作業の深さが必要じゃない分

(必要なのかもしれないけれど、そうできなくても・・・)

楽しく、様々なチャンネルを次々に刺激されてよい感じ。

バールティ・ケールの倒れた巨像の肌にはびっしりと精子が泳ぎまくり

シルバ・グプタの映像は自分の影に次々にモノが飛んできてくっつく。

うざくて笑える。ドラえもんっぽい実体験。

ヴィヴァン・スンダラムのブリキでできたインドの街の模型は

その屋根がとたんとかブルーシートだったりするのに

照明でキラキラしてて、変に感動した。ここにも光があるなあと。

N・S・ハルシャの椅子は、ひとつひとつが監視員が座ってなんぼなのに

恥ずかしいのかあまり座っていない。ダメだよなあ、つまんない。

美術館が試みからおりちゃってる。

作家の名前忘れちゃったんだけど、巨大なクジャクの頭が床からニョキって

出てるやつも、よく見ると壁紙みたいなテキスタイルで出来てて

おお!こんな風な色つやに見えるのか!と感心したりした。

メモリーという文字の奥に六本木の夜景が見えてキレイだったり。

いくつも心に残るシーンが残った。人に届けという想いの差かな?