2008年10月14日火曜日

写真の前の写真「ヴィルヘルム・ハンマースホイ/静かなる詩情」@国立西洋美術館

知らなかったんだけど、こんな人。

ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)は、
生前にヨーロッパで高い評価を得た、
デンマークを代表する作家の一人です。
ハンマースホイの作品は17世紀オランダ絵画の強い影響を受け、
フェルメールを思わせる静謐な室内表現を特徴としています。

まさかの水戸まで行ってポカンの

ジュリアン・オピー終了で脱力と腹立たしさをおさめるには

とってもよい絵だった。静かで曇天で、がちゃがちゃしないで。

どこかピントがきてないようで、でも異常にリアルで、

そこに新しさを感じることもないんだけど、なんだろうと

思ったら、最近の写真のあれこれと近いのだと思った。

限りなく狭い狭いプライベートな部屋をひたすら描き続ける感じとか

そこにたたずむ奥さんの後ろ姿ばかり、しっかりと構えない風景を

ガッチリ描く感じとか(でも、全部実際は構成されているんだけど)。

写真見て描いてたっていう説もあるらしいんだけど、

あとからパンフ読んで、そうだよなあと思った。

押し付けるでなく、空気を撮る感じは最近のアート写真の

ひとつの流れでもあって、誰だこれは?と探って、感じで近いのは

川内倫子だった。あの微妙な静かだった。

落ち着くわけだ。

国立西洋美術館って、しっかり入ったの、久しぶりだけど、

コルビジェのいいように作ったのか、使いにくいけど、

かっこのいい空間だったのねえ。と常設展をのぞいて思った。

あと、メンテナンス大変そう。

16世紀の宗教画の本気っぷりに、いまさらながら打たれる。

あれは執念とか、その類いの金と時間のかかり方だ。

なんか、今回は行って本当に得した。

0 件のコメント: