なんか久しぶりに見た、老人の群れ。
渋谷なのに。しかも、みんな少し迷ったらしく、
口々に「渋谷は怖い」みたいなことを言っていた。
で、映画館はギッシリ。
なんだろう?一生懸命生きることを知るためには
もうあの戦争に戻るしかないのだろうか?
でも、確かに、そういう気持ちになる。
この時代に生きているんだから、自分はなんと幸せかと。
本当に淡々と淡々と、涙のきっかけすら淡々と、
大仰なシーンはないだけに、蝕まれる日常が
明確に掘り下げられていく。
で、ナレーションだけで、さりげなく、
だけど、どうしようなく、身の回りの人が
獄中死し、孤独死し、原爆症で死に、戦死する。
身構えることなんか、一般の人には許されん。
気合を入れることなんかも、隙を与えてもらえない。
ただただ、時代に流される一家族を、同じアングルで
定期観察。そんな絶技。
そして、時代が現代?(戦後)に。
なぜ、こんな無理な時代のスキップをするのかと
正直、まるで分からなかったが、最後の最後の
母べえのセリフのため、それだけのためだった。
そのセリフこそが、この映画のあり方のすべて。
ああ、そうか、それでこの話なのか。
勇ましく、生きる。前向いて、生きる。全力で、生きる。
号泣。
0 件のコメント:
コメントを投稿