2008年9月4日木曜日

くだらなさ全力疾走「デトロイト・メタル・シティ」

往年のカンフー映画を見ているかのような

とどめのないくだらなさ。

しかも、非常に明確に分かりやすい。

随所に随所にあきらめずに笑わせてくるのは

神経症っぽくて、ぴりぴりしてて、

テンション切れないので素晴らしい。

やっぱり、漫画家って徹底的に実力主義だし

ものすごいダメだしの嵐の中で

のし上がってくるわけだから

今、最も頭を使ってるクリエイターかもなあ。

漫画のふところの深さを感じる作品だった。

さらに、音楽面で。

渋谷系の感じがわかる世代には文句なしに

はまるのが、甘酸っぱくて悪くない。

あの頃、誰もが思っていた半ズボンカジヒデキが

オシャレとされる謎が、ようやく形になって

出てきている。

松雪泰子の壊れきった演技がどうにも

素晴らしくて、もう、やってしまえ!

どこまでも走ってしまえという覚悟が

画面に乗り移ってた。見逃せない表情満載。

もちろん、松山ケンイチの細さが

この映画のくだらなさに直結してて

愉快だった。

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