2009年10月26日月曜日

モノは言い様「南寺/安藤忠雄&ジェームス・タレル」@直島

もともとお寺があった場所に

土地の記憶を失わない形でアートを収める

ハコをつくるというコンセプトで

新しい建物はドカンとある。

ただ、全く土地の記憶がそこから読み取れない。

なんだか、えらそうな感じ。寺って人の気持ちが見えないと。

安藤ですって感じと、そこそこで儲けちゃえみたいな感じと。

あとは、外側が杉かなんかの焼板で作られていて

それは瀬戸内では昔はあった手法なんだそうだけど

あまりねえ、生きていない気が。どうだ?とこれ見よがし。

権力が見えてくるなら、思い切りゴージャスにしてと思う。

庶民のふりとかいらない。

ものすごい雨が降っていて、屋根も雨どいなどなく、

スパッと切り取られていて、すごいリズムで雨だれが起こっていて、

その音は本当に神さまを感じるようなものだった。

雨の音をあんなに心にしみて感じたことはない。

ジェームス・タレルの「Backside of the Moon」という作品が

中にあるんだけど、真っ暗真っ暗の中で目がなれてくると、

ぼんやりと切り取られた世界が見えてきて、

影の中にも光があることを感じることが出来る仕掛け。

哲学だなあ、言い様だなあ。これは。

美しいかといえば、そんなことはないだけど、

確かに体感したことはない感覚で、ありがたい感じがしてしまう。

でも、なあ、微妙。

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