『審判』のヨーゼフ・Kに
『城』のK(カー)
『失踪者』のカール・ロスマン
と、3作の長編に3人のK。
で、この3人が集まったらおもしろそうだなと
ということで、ケラさんが書いたというか
劇団のみなさんが紡ぎ出した空間が
本多劇場に。ああ、劇団ナイロン100℃。
カフカってはまったことないから
ちゃんと読まないといけないと思った。
まるで、頭に筋が残っていない。フレーズがない。
景色がない。ダメだなあ、名作に損はないのに。
でも、カフカって面白人生の人だなあ。
フランツ・カフカとは
『変身』などの著書で知られる
現在のチェコ出身のドイツ語作家。
保険局に勤めながら執筆活動を行っており、
生前はほぼ無名に近かった。
死後、彼の友人であるマックス・ブロートが
遺稿を発表したことにより、
その名が広く知られるようになる。
ちなみにカフカは、この遺稿をすべて
焼き捨てるようにと遺言に残していた。
長編はこの遺稿の中にあったもので、
『審判』『城』『失踪者』の3作品のみ。
そのすべてが未完である。
上記の主人公たちとカフカ本人がバタバタと出てきたり
役者に戻った今の世田谷を生きる、そのままの人が語り
で、そのふたつがないまぜになってダンスしたり歌ったり。
ある意味ゴールがないと思える中で、
お話ってあるようで、ないけど、
そこがそのまま現実じゃないかと感じる舞台だった。
こんなことが成立するのは、やはり劇団だからかなあ。
空気だけがつないでる。こういう感覚だって
現実にはよくあるよなあ。隣同士全然違うこと考えてて
それでもなぜか同じ仕事してたりするもんなあ。
ナンセンスコメディの集団だけど、
自分たちの話する時のリアリティのあり方とか
素晴らしくて、ちょっと胸に迫るものがあった。
ムダに。
相変わらず、長かったけど、
そして、後半は絶対切れるって思ったけど
切らないあたりも「らしさ」だなあと思い直した。
完成度とかよりも、想いだよなあ、ここは。
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