なんだろう?と不思議な気持ちになった。
少しづつ老けていくことが、プラスに働くこともあるだろう。
今が一番しんどい時なのかもしれない。こういう集団では。
勢いが緩慢になった感じがして、ギャグがルーティンになる感じも。
残念だけど。
続けることの本当に難しさがあるなあ。
ダンスのアンサンブルの妙みたいな、突然そろっておお!とか
あんな太い人が、一生懸命踊ってるよ!とかそういう類いの
刺激っていうのは見慣れちゃうと切ないほどに強度を失う。
なつかしロックで大盛り上がりっていうのも、もはやきっと
どこでも見慣れた景色だろうし。
あまりにも冷めた自分に、違和感すら覚えた。なんだろう。
なんだろう。
年とったのかなあ。いやだけど、アナーキーを受け入れない感じ?
目は確実に肥えていくけど、こういう刺激モノが生きていくには
何かかっこたる濃厚な、コンセプトとか、想いとかが
必要になってくるのかもなあ、悲しいけど。
圧倒的な美的センスに満ちていれば別なのだろうが。
グッズを必死にロビーで売る役者たちも、もはやシャレになっていない。
その姿がシャレになっているうちがいい時期だったのかもと思った。
学ランでダンス。
そのまま男子のおふざけ。
みたことない感じがなくなったあとの、そこに残る美学ってなんだ?
このダンスシーンは超斬新っていうのがなかったなあ。
2009年12月15日火曜日
哲学が支える。「建築家 坂倉準三 モダニズムを住む|住宅、家具、デザイン」@パナソニック電工 汐留ミュージアム
坂倉さんはフランス留学のときにコルビュジェに師事して
その流れをくむっていうことで日本でも大活躍。
国立西洋美術館とかはコルビュジェの右腕としてばりばり活躍、
青山の岡本太郎邸とか不思議な空間感覚とかも
その影響はわかりやすく、高い吹き抜けとかいいなあと思います。
今となっては割と当たり前かもしれない
広い空間に大きな屋根をバーンとはりつけて、
中の壁組で印象をどんどん変化していくのとか
もだーんだったんだろうなとしみじみと。
でも、彼のこんな言葉に、ぶれない軸には意味がある。
哲学があるから頑張れるとも感じたのでした。
「建築家は誰よりも人間に対する
深い愛情をもっていなければいけないですね。
心の底から人間愛をもっていなければならない。
建築家としての素質としてもっとも大切なのは
人間愛をその人がもっているかどうか
ということだと私は思います」
うーむ。フランス。
哲学って、西洋に行って磨かれるのでしょうか?
あとは、事務所の仕事としては、都市計画なんかもあって
西新宿のバスターミナルとかもそうらしく、
その様子を定点のカメラで撮影した映像があって
これが生き物みたいで気持ち悪かった。
止まらない都市眠らない都市というのは
やっぱりうにょうにょと不気味な様子がして
気持ちが落ち着かない。ものだ。
その流れをくむっていうことで日本でも大活躍。
国立西洋美術館とかはコルビュジェの右腕としてばりばり活躍、
青山の岡本太郎邸とか不思議な空間感覚とかも
その影響はわかりやすく、高い吹き抜けとかいいなあと思います。
今となっては割と当たり前かもしれない
広い空間に大きな屋根をバーンとはりつけて、
中の壁組で印象をどんどん変化していくのとか
もだーんだったんだろうなとしみじみと。
でも、彼のこんな言葉に、ぶれない軸には意味がある。
哲学があるから頑張れるとも感じたのでした。
「建築家は誰よりも人間に対する
深い愛情をもっていなければいけないですね。
心の底から人間愛をもっていなければならない。
建築家としての素質としてもっとも大切なのは
人間愛をその人がもっているかどうか
ということだと私は思います」
うーむ。フランス。
哲学って、西洋に行って磨かれるのでしょうか?
あとは、事務所の仕事としては、都市計画なんかもあって
西新宿のバスターミナルとかもそうらしく、
その様子を定点のカメラで撮影した映像があって
これが生き物みたいで気持ち悪かった。
止まらない都市眠らない都市というのは
やっぱりうにょうにょと不気味な様子がして
気持ちが落ち着かない。ものだ。
ザ!総合芸術「アイーダ/ミラノ・スカラ座」@NHKホール
ちゃんとしたオペラはべらぼうに高いので
見たことがなかったが、見てみたらものすごかった。
唄の超人がぞろぞろ出てきて、
バカでかいセットが信じられん転換をみせ、
美音の生クラシックが鳴り響く。
こんな三種の神器がそろえば、心に響かないわけがない。
テレビでみるのと全然違うのなあ、やはり。
音圧というか音の重なりが違う。
ちゃんと悲しいシーンでは悲しい音が何層にもなり
時に、音は勇ましく、声は悲しく、セットは晴れやかなんていう
不思議な時もあり、それで気持ちがまたぐいっと動いたり。
敵どうしの姫と王子が恋に落ちるというベーシックな話なんだけど
初演はスエズ運河開通記念に作られたらしい。
そうか、すごいな。歴史に刻まれてた瞬間にあわせて
その地域をテーマにしたオペラがおろされるって。
エジプトとエチオピアの話で、エジプトファラオ的なセットに
もう百人くんだりの人間がのぼって、わんわん歌う。
しかも、その音の渦を、主役の声が突き抜けてくる。
はまったら、おそろしい、オペラの世界。
いくらあっても、足らないわ。
おっさん、おばさんが休憩時間にはホールに満ちていて
スーツ観客の山にも久々に遭遇した。金持ってるわ、日本人。
見たことがなかったが、見てみたらものすごかった。
唄の超人がぞろぞろ出てきて、
バカでかいセットが信じられん転換をみせ、
美音の生クラシックが鳴り響く。
こんな三種の神器がそろえば、心に響かないわけがない。
テレビでみるのと全然違うのなあ、やはり。
音圧というか音の重なりが違う。
ちゃんと悲しいシーンでは悲しい音が何層にもなり
時に、音は勇ましく、声は悲しく、セットは晴れやかなんていう
不思議な時もあり、それで気持ちがまたぐいっと動いたり。
敵どうしの姫と王子が恋に落ちるというベーシックな話なんだけど
初演はスエズ運河開通記念に作られたらしい。
そうか、すごいな。歴史に刻まれてた瞬間にあわせて
その地域をテーマにしたオペラがおろされるって。
エジプトとエチオピアの話で、エジプトファラオ的なセットに
もう百人くんだりの人間がのぼって、わんわん歌う。
しかも、その音の渦を、主役の声が突き抜けてくる。
はまったら、おそろしい、オペラの世界。
いくらあっても、足らないわ。
おっさん、おばさんが休憩時間にはホールに満ちていて
スーツ観客の山にも久々に遭遇した。金持ってるわ、日本人。
心の奥底に潜る「ザ・ダイバー/野田MAP」@東京芸術劇場小ホール
精神科医が殺人を犯したであろう女の気持ちの中に
どんどん潜っていく。女は多重人格でことあるたびに
あらゆる人格になって立ち上がるのだけれど、
まあ、いちいちドロドロと粘りつく。愛情と憎悪がからむ。
シーンは能やら源氏物語やら現在やらを次々にジャンプして
一見複雑だけど、そのおかげで女の気持ちがなにも
今という時代に特殊なことじゃない、
普遍的な強い気持ちなんだと思わせてくれる。
単純な流行とは違う、もっと人間なら誰でも
もってきたんだなあ、独占欲とこわくなる。
「ひとりの気持ちを自分のものにしたい」という
正妻と愛人の想いのやりとりが4人も子どもを
葬り去り、しかも、それが確実にひとりの人格を
壊しきるというリアル。
深く潜っていけばいくほど、見てはならないけれど
みなくてはならない、人の愛情の深淵がひろがって
気持ちにどーんともたれかかる。
何してもいいやという正義は
法律での正妻に認められているのか?
だけれども、その正義によって
自分の気持ちを持ち崩し、壊れていくその人自身の
かなしみとかわびしさ。
うーむ、深い。ダイバーだけに。
新しい生命とか、連綿と続いていく命とか
そういう人類が持つ生命力みたいなもので終わり
一見、救いありそうだけど、そんなこともないだろう。
人が壊れる恐怖を見事に大竹しのぶが演じきる。
どんどん潜っていく。女は多重人格でことあるたびに
あらゆる人格になって立ち上がるのだけれど、
まあ、いちいちドロドロと粘りつく。愛情と憎悪がからむ。
シーンは能やら源氏物語やら現在やらを次々にジャンプして
一見複雑だけど、そのおかげで女の気持ちがなにも
今という時代に特殊なことじゃない、
普遍的な強い気持ちなんだと思わせてくれる。
単純な流行とは違う、もっと人間なら誰でも
もってきたんだなあ、独占欲とこわくなる。
「ひとりの気持ちを自分のものにしたい」という
正妻と愛人の想いのやりとりが4人も子どもを
葬り去り、しかも、それが確実にひとりの人格を
壊しきるというリアル。
深く潜っていけばいくほど、見てはならないけれど
みなくてはならない、人の愛情の深淵がひろがって
気持ちにどーんともたれかかる。
何してもいいやという正義は
法律での正妻に認められているのか?
だけれども、その正義によって
自分の気持ちを持ち崩し、壊れていくその人自身の
かなしみとかわびしさ。
うーむ、深い。ダイバーだけに。
新しい生命とか、連綿と続いていく命とか
そういう人類が持つ生命力みたいなもので終わり
一見、救いありそうだけど、そんなこともないだろう。
人が壊れる恐怖を見事に大竹しのぶが演じきる。
ブームから生まれるブーム「1Q84/村上春樹」
売れに売れて、読んでいる人ばかりで、
それでもやっぱり気になって、読んでみたら、面白い。
ブームといってはなんだけど、新興宗教のあり方とか
人がバラバラと自分の人生だけに責任を持つ感じとか
殺すといくことが割とさらっと起こっていくとことか
財産を持つということが、世間の目に見えにくくなっているとことか
マッサージが重要なところとか
仕事と人生があまりにも残酷にリンクしていくところとか
その仕事が割と自分で選べてしまうところとか
ウソみたいな現実が、すぐ隣に音もせずあるところとか
それなりに小さな仕事にもプライドを持って生きているとことか
大きな権力を持つことが大きなあきらめにつながるとことか
天然な子が不思議なことを見通しているとことか
女子が世の中の軸を動かしているという裏のこととか
とかとか
ブームを読んで読んで、そこから確かに今の時代に
書かれた小説であるということをしっかりと感じることができて
で、ちゃんとブームを生んじゃうすごさ。
感心した。
それでもやっぱり気になって、読んでみたら、面白い。
ブームといってはなんだけど、新興宗教のあり方とか
人がバラバラと自分の人生だけに責任を持つ感じとか
殺すといくことが割とさらっと起こっていくとことか
財産を持つということが、世間の目に見えにくくなっているとことか
マッサージが重要なところとか
仕事と人生があまりにも残酷にリンクしていくところとか
その仕事が割と自分で選べてしまうところとか
ウソみたいな現実が、すぐ隣に音もせずあるところとか
それなりに小さな仕事にもプライドを持って生きているとことか
大きな権力を持つことが大きなあきらめにつながるとことか
天然な子が不思議なことを見通しているとことか
女子が世の中の軸を動かしているという裏のこととか
とかとか
ブームを読んで読んで、そこから確かに今の時代に
書かれた小説であるということをしっかりと感じることができて
で、ちゃんとブームを生んじゃうすごさ。
感心した。
見続けること「ハリーポッターと謎のプリンス」
なんか、もう面白いとか面白くないとか
超越し始めているハリーポッター。
普通に成長していく主人公たちのリアルライフも
同じように思春期を通り過ぎ、なんだか恋の揺らぎも
使命感とか運命とかへの抗いも見事に画面に焼き付いていて
本当に楽しめる。
ハーマイオニーは相変わらずポッターに気持ちを
伝えず、その嫉妬っぷりはいい感じにイライラ。
可愛くなった可愛くなった、エマ・ワトソン。
リアルライフも賢くて、よいなあ、こういう同時進行。
やらなくちゃいけないことが決まっている若者たちが
その事態そのものにいらだちとか迷いとか感じるのは
役者たちがこのシリーズを全うしなくちゃいけないことにも
重なって、ムダに思い入れてしまう。
ダンブルドアの圧倒的な力に老いを感じ始めるあたりも
人生の憂いがあって、深い時間の流れがぐっとくる。
どんどんトーンが暗くなるシリーズ。
果たして、どす黒い結末は、映画でどのように描かれるのか?
楽しみだ。
超越し始めているハリーポッター。
普通に成長していく主人公たちのリアルライフも
同じように思春期を通り過ぎ、なんだか恋の揺らぎも
使命感とか運命とかへの抗いも見事に画面に焼き付いていて
本当に楽しめる。
ハーマイオニーは相変わらずポッターに気持ちを
伝えず、その嫉妬っぷりはいい感じにイライラ。
可愛くなった可愛くなった、エマ・ワトソン。
リアルライフも賢くて、よいなあ、こういう同時進行。
やらなくちゃいけないことが決まっている若者たちが
その事態そのものにいらだちとか迷いとか感じるのは
役者たちがこのシリーズを全うしなくちゃいけないことにも
重なって、ムダに思い入れてしまう。
ダンブルドアの圧倒的な力に老いを感じ始めるあたりも
人生の憂いがあって、深い時間の流れがぐっとくる。
どんどんトーンが暗くなるシリーズ。
果たして、どす黒い結末は、映画でどのように描かれるのか?
楽しみだ。
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