2009年12月15日火曜日

ザ!総合芸術「アイーダ/ミラノ・スカラ座」@NHKホール

ちゃんとしたオペラはべらぼうに高いので

見たことがなかったが、見てみたらものすごかった。

唄の超人がぞろぞろ出てきて、

バカでかいセットが信じられん転換をみせ、

美音の生クラシックが鳴り響く。

こんな三種の神器がそろえば、心に響かないわけがない。

テレビでみるのと全然違うのなあ、やはり。

音圧というか音の重なりが違う。

ちゃんと悲しいシーンでは悲しい音が何層にもなり

時に、音は勇ましく、声は悲しく、セットは晴れやかなんていう

不思議な時もあり、それで気持ちがまたぐいっと動いたり。

敵どうしの姫と王子が恋に落ちるというベーシックな話なんだけど

初演はスエズ運河開通記念に作られたらしい。

そうか、すごいな。歴史に刻まれてた瞬間にあわせて

その地域をテーマにしたオペラがおろされるって。

エジプトとエチオピアの話で、エジプトファラオ的なセットに

もう百人くんだりの人間がのぼって、わんわん歌う。

しかも、その音の渦を、主役の声が突き抜けてくる。

はまったら、おそろしい、オペラの世界。

いくらあっても、足らないわ。

おっさん、おばさんが休憩時間にはホールに満ちていて

スーツ観客の山にも久々に遭遇した。金持ってるわ、日本人。

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